おはようございます、
中小飲食店専門コンサルタント 中小企業診断士 (有)三峰プロジェクト 鈴木秀樹です。
◆今日は、「水道光熱費」について書いていきたいと思います。
飲食店にとっては、「水道光熱費」も軽視してはいけない経費項目です。
他業種であれば、事務所の蛍光灯・クーラー、トイレの水、給湯室の湯沸かし器・・、ぐらいしか発生しない経費項目かもしれません。
(製造業の製造現場は除きます。ここでも、水光熱費は"ムダの削減"として大きな課題となります)
しかし、飲食店にとっては、売上比率でもバカにならない比率を占めます。
- 売上高対水道光熱費比率:7%
もちろん、業態やメニュー内容によって多少の誤差はあるものの、概ねこのぐらいで計画を立てておく必要があります。
留意点としては、
- 麺類、魚介類を扱う業態は水道代
- 電化厨房、白熱灯・ハロゲンランプ等々の照明器具を使用している店舗では電気代
- 全業態に渡ってガス代
というところでしょうか・・・。
◆水道光熱費は、固定費or変動費・・・?
前述の通り、他業種であれば「固定費」として捉えておくべきでしょう。
昨今では、エコロジーや節約の社会風潮の中で取り上げられる機会も多いですが、一般事務所で金額的に捉えれば、微々たる効果しか出せない項目です。
(社会的意義は、大いに認めるところです。
塵も積もれば山となる・・・、の言葉の通り、一人ひとりが事務所だけでなく自宅や外出先でも意識することで、地球温暖化を防ぎ、豊かな地球を次代に残していかなくてはなりませんから・・・。
もっと身近な表現で言えば、『自分の子供に"住みよい環境"を残して上げたい』という親の願いです)
◆「水道光熱費」を変動費として管理するためには、そのための体制作りをしましょう。
これに対して、飲食店では「変動費」として押さえておくべきでしょう。
そのためには、変動費的に管理できるような体制を整えておくべきです。
- 管理担当者を設置します
(経営者、店長兼務でもかまいませんが、出来れば、一般社員やアルバイトなどを指名すると思わぬ効果を上げるものです)
↓ - 小集団活動(サークル活動)のような運営で、コスト削減・無駄の排除を浸透させていきます
↓ - 月次売上計画から「水道光熱費予算/当月」を明確化します。
↓ - 重点項目(水道、電気、ガスのいずれか)を決めて、今月の行動目標を決めます
『水道は、見てないところで出しっ放しにしない。必ず、目で確認し、止めてから離れる』
(これによる業務の停滞はある程度、容認することも必要です)
↓ - 3日に一度、水道メーターをチェックしてグラフ化して貼り出し、進行状況を共有化する
(2ヶ月に一度の検診を待っていては、成果を実感できません。水道メーターを読んで、グラフ化し、スタッフと進捗状況を共有化します)
↓ - 月次MTで「今月の行動目標」の振り返りと、今後のアクションを議論します
◆いわゆる「PDCAサイクル」を回せるような体制を組むということです。
マネジメント・サイクルとか、管理サイクルとか呼ばれますが、
「PDCAサイクル」を回せる体制を組むことが、マネジメント管理の基本中の基本です。
- P(プラン):課題・数値目標を明確化し、そのための行動目標を共有化する
- D(行動):行動目標に従って、日々の業務を確実に実行する
- C(チェック):行動期間中にも頻度高く実行状況をモニタリングし、設定期間終了時には目標値とのギャップ分析をする
- A(アクション):良かった要因、悪かった要因を整理し、計画修正に反映させ、課題の再設定を行う
→そして、P(プラン)に戻る
大切なことは、
- 短期的な成果・目標の達成を重視しつつ、
- 長期的な企業文化の形成につなげていく
という、本質を理解した経営者様の取り組みが必要だということです。
明日に続く。
中小飲食店の専門コンサルティング (有)三峰プロジェクト
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