おはようございます、
中小飲食店専門コンサルタント 中小企業診断士 (有)三峰プロジェクト 鈴木秀樹です。
◆群馬県みなかみ町湯檜曽の「㈱竹内商事」様の経営革新計画のご紹介です。
昨日のブログを読んで、いくつか疑問点が浮かんでいるかと思います。
- 「欠品」や「在庫ロス」が発生するって、どういうこと?
- 豚モツ煮込みの冷凍品って、今までなかった?
特に、下の疑問点に関しては、これから経営革新計画の承認を目指す方にとっては、「新規性の要件」として非常に興味深いと思いますので、ご説明しておきます。
(とは言え、オープンに出来ないこともありますので、その点はご容赦ください)
◆「欠品」や「在庫ロス」が発生するって、どういうこと?
㈱竹内商事様の既存品は、「賞味期限7日」でした。
これを流通させるとなると・・・、典型的な例として、下記のような曜日展開になります。
- 水曜日:お客様が週末の見越し発注をされる
↓ - 木曜日:㈱竹内商事様から宅急便で出荷される(製造日:前日の水曜日製造分)
↓ - 金曜日:店舗着
↓ - 土~水曜日:豚モツ煮込み販売
これが、通常のワンサイクルになる訳ですが、店舗では水曜日に賞味期限が切れるとなると、
- 「火曜日」には追加発注
をしておかなければならない訳です。当然、週末の売れ行き状況次第では、足りなくなったり売れ残ったりして廃棄しなければならなかったり・・・。
このあたりのお客様先での使い勝手を良くするための計画です。
◆豚モツ煮込みの冷凍品って、今までなかった?
豚モツ煮の好きな方なら、改めてスーパーに行ってみて下さい。ほとんどが、冷蔵品なハズです。
特に、
- 群馬県のスーパーではほぼ100%冷蔵品(チルド)なハズです。
どうしてでしょう?
ここからは、僕(鈴木秀樹)の仮説として経営革新計画に盛り込んだ内容ですが・・・。
群馬県の特産品として「コンニャク」が有名ですよね。
- コンニャク製品としては下仁田町が製造量日本一
- コンニャク芋(原料)としては昭和村が生産量日本一
そして、当然ながらコンニャクであれば「日本一=世界一」な訳です。
(昨今では、中国製のコンニャク粉(マンナン)も大量に輸入されているので、もしかしたら・・・もありますが)
そんなことから、
- 群馬のモツ煮には、必ず"コンニャク"が入っている
ことが定番になっています。
もっと言えば、"コンニャク"が入っていないと「売れない」そうなんです。
そして、ここからは食のコンサルタントの本領発揮ですが、
- コンニャクには冷凍耐性がありません
分かりやすく言えば、コンニャクを一度冷凍してから解凍すると「スカスカのスポンジ」のようになってしまいます。
- "コンニャク"入りの豚モツ煮込みを冷凍品として製造する
この点が新規性を認められて経営革新計画の承認を頂いたということです。
◆現在の㈱竹内商事様の、経営状況はと言うと・・・。
従来の本業であった「土産物卸売業」は、温泉街の集客力downの影響を受けて、厳しい売り上げ状況のようです。それに対して、モツ煮込み&菓子の製造卸売業は好評!
特に、「豚モツ煮込み」に関しては、今回の経営革新計画の実行の過程で"2次殺菌"のやり方を変えることで
- 賞味期限を「冷蔵14日」に延長
お客様の利便性が大幅に向上し、売上向上に結び付いているそうです。
さらに、この秋には「モツ煮込みを主体とした飲食店の出店」も視野に入れているとか・・・。
ますます頑張る㈱竹内商事様の今後の展開が楽しみです。
中小飲食店の専門コンサルティング (有)三峰プロジェクト
ホームページへのリンク
コメントする