おはようございます、
中小飲食店専門コンサルタント 中小企業診断士 (有)三峰プロジェクト 鈴木秀樹です。
◆さぁ、今日は「国産牛」と表示されている牛についてご説明します
昨日のブログで「和牛」のご説明をしました。
写真データがなくて、リンクを張るしかできず、文字ばかりのブログになっていることをご容赦ください。
一部の方はご存じ(?)の通り、中小企業診断士講座で「経営法務」の授業も受け持たせて頂いている立場としては、安易に「他人の写真の転用」は出来ないもので・・。
リンクにて、ご容赦です。
さぁ、では「国産牛」のご説明です。
◆「国産牛」と”表示”されている肉についてのご説明です。
まず皆さんは、疑問に思いますよね。
- 昨日の「和牛」は国産牛じゃないの?
そうなんです。和牛も「日本国内」で飼育されていれば、「国産」ですよね。
(ここも実は微妙・・・、輸入和種・・、いわゆる肉質は「和牛」の輸入肉もあるのです・・)
そこで、冒頭から、
- 「国産牛」と”表示”されている肉
と書いているのです。
- 国産牛:国産牛とは、ホルスタイン種などの乳用種、乳用種と肉用種を交雑させた交雑種(F1)も含まれます(交雑種は、明日詳述予定)。
そのため普通は、「国産牛=和牛以外の国産の牛」、となります。
現在、乳用牛のほとんどを占めているのがホルスタイン種で、この中で乳の出なくなった廃牛、去勢した雄牛などは肉牛として肥育されます。ホルスタイン種は乳用牛なので、肉自体の質や風味などは肉用牛よりもかなり劣ってしまいますが、国内の牛肉生産では重要な地位を占めています。
また、平成10年から輸入和牛が輸入されています。国内で一定期間肥育すれば国内産としても良いことになっているため、これらも「国産牛」と呼ばれます。
(引用:飛騨牛 肉のひぐち様)
◆「国産牛」のポイントを整理しましょう
まず第一に、押さえなくてはならないのは、
- 和牛とは「品種」を表す言葉
- 国産牛とは「日本国内で飼育された牛」を表す言葉
ですから「輸入和牛」も存在するわけです・・・。
- じゃあ、すべて「国産牛」に表示を統一すれば?
これですと、消費者は分かりやすいかもしれませんが、逆に、
- 付加価値の高い肉=肉専用種である和牛の肉
を識別できなくなってしまう・・・。
すると、生産者はコストの低い「国産牛」しか作らなくなってしまう。
結果として、消費者は「味の良い和牛」を食べられなくなってしまう。
経済学でいうところの「レモンの原理」ですね。
ですから、「和牛」という表示も必要なのです。
◆そうそう、表示について蛇足ですが「大豆(遺伝子組み換えでない)」の表示上の意味って?
蛇足ですが、大豆の表示で、
- 大豆(遺伝子組み換えでない)
- 大豆
- 大豆(遺伝子組み換え)
これらの表示で、必須のものは?
正解は、
- 大豆(遺伝子組み換え)
のみなんですね。
いままで、「大豆」という表示を見て、
- 「これは、遺伝子組み換えね。だって、「遺伝子組み換えでない」って書いていないから・・・」
って方はいませんでしたか?
「食品表示」の基本的なスタンスとしては、
- 消費者保護のための情報提供
ですから、「100%安全性が証明されていない(と思われている)遺伝子組み換え食品についてのみ表示義務」ということなんですね。
ですから、「大豆」のみの表示は「遺伝子組み換えでない」んですよ。でも、消費者の皆さまのイメージとしては上記の通りですので、生産者サイドとしては「遺伝子組み換えでない」という表示を付け加えざるを得ない・・。
しいていえば、マーケティング上の言葉だったんですけどね・・・。
そういった意味では、上述の「和牛」も意味合いはこれに近いかもしれませんね。
明日は、「交雑牛」についてです。
食品表示の基本スタンスは「消費者保護」にある
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